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T海王星とN海王星のスクエアの時期について [トランジット]


海王星が4月4日に魚座にイングレスしました。

そのせいか柔軟宮に初期度数天体を持つ方の
鑑定依頼が増えています。
(特に双子座の最初に太陽や月を持つ人が
多いです。)

異口同音に口にされる言葉は

「霧に包まれているみたい」
「数年後が見通せない」
「どの方向に進めばよいかわからない」

海王星について思うことは多々あるのですが、
今日は中年の危機アスペクトのひとつ、
N海王星とT海王星の90度について書きたいと思います。

ちょうど射手座の初期度数に海王星を持つ世代(1970年~)が
これから本格的にこのアスペクトを体験していきます。

当然のことながら、出生図の海王星がアングルにあるかないか、
パーソナルな天体が関わっているかいないかで、
出来事の重要度が変わってきます。

この中年の危機の時期については
10代の後半ぐらいから、意識していました。

お父さんがPTA活動を通じて
クラスメートのお母さんと不倫関係になってしまった。
お母さんが他の男性と出奔してしまった・・・

友人から、そういう相談をいくつか受けたからです。

親の年齢は40歳前半。
当時は40代なんて立派な大人で、
結婚して家庭を築いているのだから、
愛情に関しては穏やかな余生なのだと思っていました。
全然、現実味を感じなくて、

「ドラマか映画の観過ぎで、何か勘違いしてしまったのかな?」

ぐらいにしか思えなかったのが正直なところです。

ただ友人が、荷が重く、切実な現実と向き合っていることだけは感じました。
彼女の沈んだ目、ため息を今も鮮明に覚えています。

「お父さんがね、お母さんはずっと箱入り娘だったんだって
言ってたんだ。早くに結婚したから」

「結婚したら箱入り娘は卒業ではないのか。
子どもを三人も産んでいるのに・・・」

そのときはこんな感想を持ちました。

現在、私は42歳。当時の友人の親と同じ年代です。
なので理解できます。
まだまだ若い気持ちでいて、少しも落ち着いてはいないということ、
友人のお母さんは40代まで激しい情愛を経験していなかったのだろう、
ということ。
40代、50代の箱入り娘に箱入り息子、
シンデレラにピーターパンはたくさんいるということ。

私は遅くに産まれた子供だったので、両親の中年の危機の頃は
小学生でしたが、その頃、父親は病気をして入院していました。
体質が変わり、持病を持ち始める時期でもあります。

ロバート・ハンド氏は著書の中で、
このN海王星とT海王星の90度の時期について、
<これまで知らなかったことについて再評価をする時期である>と
述べています。また
<考えなしの行動の尻拭いに残りの人生を費やしてはならない>とも。

気力も体力もピークを迎え、衰えを感じる中、
「このままでは終わりたくない」という気持ちが芽生えます。
これまでどういう生き方をしてきたかで、
人それぞれに、この時期の内容が変わってくるのではと思います。

中学生のN土星とT土星の180度の頃、反抗期を迎え、、
20代前半のN天王星とT天王星のときにチャレンジや独立、それに伴う痛い失敗も経験し、、
土星回帰の頃には親の望むコースとは別の自分の生き方を模索する・・・etcなど、
さまざまな場数を踏んでいれば、自己の可能性についてある程度は納得しているものです。
封印された夢こそが、やっかいです。挑戦し、失敗することすら叶わなかった夢。
この時期は夢の扉が開きます。
仕事や家庭が崩壊し、子どもの心を傷つけ、老いた親を泣かせ、、、
荒れに荒れるケースを見ることもあります。
中年の危機は築いてきたものがある分、ダメージが大きいです。
地震と同じで、それまでの人生で揺れなかったのなら、
この時期に大きく揺れる可能性があります。

では、どのように過ごすのが一番良いのか、ということですが
いろんな不安や夢、理想が立ち込めるときだけに
自分自身について深い洞察を持ち、
できるだけシンプルに生きることだと思えるのです。
他人の欲望に憑依されないこと。
大切なものが色褪せて見えたり
実体のない夢や憧れ、あるいは不安が生活の中心になり、
価値の混乱が起きるときだからこそ、
ルールを守ったり、生活の基本をおろそかにしないこと。
負のスパイラルに入っても
上昇のスパイルに入っても
自分自身を見失わないこと。

海王星は麻痺も意味します。、
危機的な状況に陥っているのに、ぼんやりとした不安を抱えたまま
行動を起こさず、気がつけば茹で蛙、という状況にも注意が必要です。
何が現実で何が幻想なのか、判断しづらい時期で、
抜け出すまで数年かかります。

もちろん、全ての喜びや苦しみは、幻想というのが真実なのかもしれず、
そのように人生をとらえた方がラクなのかもしれません。

霧に包まれ、先のことを考えると不安が押し寄せるとき、
まず足元を見る。何かを失いそうになったら、
まず大切なものを守りましょう。
本当に求めているものは何なのかを常に意識して過ごしてください。












「きみの住んでるとこの人たちったら、おなじ一つの庭で、バラの花を
五千も作っているけれど・・・じぶんたちがなにがほしいのか、わからずにいるんだ」
と、王子さまがいいました。
「うん、わからずにいる・・・」と、ぼくは応えました。
「だけどさがしているものは、たった一つのバラの花のなかにだって、
すこしの水にだって、あるんだがなあ・・・」
「そうだとも」と、ぼくは答えました。
すると、王子さまが、またつづけていいました。
「だけど、目では見えないよ。心でさがさないとね」















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コメント 4

ままみ

「気が付けば茹で蛙」、まさにぴったりだと思いました。
海王星の悪影響を受けると、判断力が鈍り危機感を持てぬまま、取り返しがつかないという風になりがちですよね。
40代初めの、年齢的にも仕事や家庭、子供など守るべきものが沢山ある時期なだけに、深刻な状態に陥らないよう、これから影響が来る人は注意が必要ですね。
どのように過ごすと良いのかという部分、太陽月が双子座にある私も、とても参考になります☆

by ままみ (2011-04-25 15:02) 

あ猫

N太陽が魚座0度40分でして、今まさにコンジャンクションしております。
ところが、頭の中がもやっとするどころか、
どんどんシンプルでな感じになっていってます。
生活の仕方も、考え方も。

去年、倒れてからというもの、立つ鳥あとを濁さずと、
いかにして楽しく老いるかを目標に掲げちゃうしまつ。

「自分使っていたものなんて、人からすればガラクタ」とばかりに
持ち物を整理整頓しはじめ、
これはできるようになりたい!極めたい!をはっきりさせ、
取り組んでます(*^^*)
あれもやりたい、これもやりたいで、中途半端なところがあったので、
今は良い状態です。
一日を楽しく過ごして、それが1週間、1ヶ月、1年・・・と
なればいいのだと思うんです。
(これってN火星にT木星がコンジャンクションしてるせいかな)

すずさんがおっしゃるように、
喜びや苦しみというものは、幻想なのかもしれません。
(般若心経の世界みたい)

星の王子様 大好きです♪ 
見えないことの中にたくさんの大切なことが隠されてるんだって
子供の頃から信じてました σ(^-^*えへへ 
by あ猫 (2011-04-25 18:41) 

リマーナすず

☆ままみさん、コメントありがとうございます!
たしかままみさんは新月生まれだったですよね。
双子座だったのですか☆40代の前半はN海王星とT海王星の
90度以外にもN天王星とT天王星の180度もあり、
安全圏からはみ出しやすいときですよね。リスクを引き受ける
覚悟があれば、何でもやってみれば良いと思います。
人生は一度きりですし。危機が漠然とした不安に
覆われ、手を打つタイミングを逃す場合もあります。
周りに合わせず直感に従うことも必要だと感じます。
茹で蛙は集団の方がなりやすいです。
by リマーナすず (2011-04-29 07:32) 

リマーナすず

☆あ猫さん、コメントありがとうございます!
魚座の太陽で今、まさに海王星の合う迎えて
おられるのですね。合がいちばん影響が強く、
無自覚になります。人生そのものと夢や理想が
重なります。海王星は彼岸のイメージ司ります。
持ち物を整理したり心残りがないよう
極めたいことをはっきりさせることは
死へ至る道をシンプルに整備し、
残りの生を豊かにすることにも
つながります。
死は必ず訪れるということを身をもって
体験するということは、大きな再生のチャンスを
与えられるようなものなのかもしれませんね☆
by リマーナすず (2011-04-29 07:52) 

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