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n土星とt冥王星の180度の時期について [トランジット]

今回の記事はゆうさんのために書いています。
ゆうさんは関西在住の占い師さんです。

去年の4月、カーディナルクロスの最中、
ガンが発覚しました。原発巣は直腸。
すでに肝臓に転移しており余命宣告をされました。

ネイタル土星に対するトランジット冥王星の180度、
彼女は今、このトランシットの影響下にいます。

高熱が出て倒れ、病院を受診したときのチャート

you-1.gif

①n土星とt冥王星の180度。蟹座の土星はゆうさんにとって
 ASCと12ハウスの支配星
②n月にt土星の180度。牡牛座の月はゆうさんにとって
 6ハウスの支配星
③n冥王星に対してSA月が90度。SA月は6ハウスを運行
④n海王星にSA天王星が0度、SA太陽が90度
⑤n火星に対してSA水星・金星の0度が90度

ASCの支配星と12ハウスの支配星が6ハウスと関わり、
ハードなトランジットを受けた場合、
ときに健康問題として現れます。

ゆうさんは職場に冥王星的な人物がいて
強いストレスを感じていました。なのでガンが見つかる前は
健康問題ではなくそちらで象意が出ているのかも、
とも考えました。
Aで象意が出たからBでは出ない、たとえば
金星ならば、お金の問題で天体のエネルギーを消化したから
愛情問題は免れる、ということがあります。

大難が小難になるか、またはその逆なのかは、
出生図のコンディションによります。

ゆうさんは出生図に6ハウス土星を焦点とする
クインデチレのYODを持っていました。

151001ブログ用・クインデチレ.jpg


強迫的な傾向が二つ重なることで
自分を急き立て追い詰める性質がさらに強まります。

土星はHN2でいくつものミッドポイントの焦点になっています。

151001ブログ用・ミッドポイント.jpg

土星=太陽/火星=水星/ヘッド=金星/ヘッド=水星/海王星=金星/海王星
  =木星/MC
これらにt冥王星がコンタクト。

Lauren Delsack氏の著作<How emotional conflicts trigger Disease>では
感情的なショックや痛みがどのような病気を引き起こすかについて
考察されています。病気は体質や生活習慣によって
引き起こされるものですが、苦しい、厳しい感情体験のあとに
病気が見つかるケースもあります。
腸の病気は消化しきれない怒りや不満、
とくに直腸はなわばり、自分の居場所を見つけられない恐怖に
関係するそうです。象徴としては蠍座、冥王星関連のストレス。

身体は我慢の限界を教えるために
病気になったのかもしれません。

ゆうさんは日本で初めての試験治療に参加できることになり
抗がん剤治療を1年間続けられました。
一度に二種類の抗がん剤を投与したそうです。
つらい治療だったでしょう。
しかし、薬はかなり効いたようで、
手術できるまでに腫瘍が小さくなり、跡形もなくなりました。
優秀なドクターが医療チームを組んで、
全力で治療に当たってくださったのだとか。
n木星は6ハウス土星に120度、トランシットの木星も
6ハウス土星に0度・・・
木星の助けがあったのではと思います。

年末、t土星がp月に0度、n月に正確に180度を形成した頃
ゆうさんは意識不明になり、死の瀬戸際まで近づきました。
三途の川を渡るのを
亡くなったお母様が引き戻してくれたのだとか。

ゆうさんの星回り、
その中でも土星-冥王星の180度について取り上げたいと
思います。今回は天王星も90度をとったので
より激しい出方をしたでしょう。

この星回りは多くの人にシェアしてもらっていますが
必ずしも病気で出るとは限りません。
ただゆうさんのようにハードなトランジットを受ける天体が
ASC支配星や12ハウスの支配星で6ハウスとも関わる場合、
あるいはライツにも関わる場合は、健康問題に注意してください。
ゆうさんと誕生日が二日違いの方も知っていますが
健康面では出ていません。

仕事、学業、家庭、両親、恋愛、対人関係など
さまざまな分野での影響があります。

自分の意思ではどうにもならない状況になるのが
このトランジットの特徴です。
辛抱の時期、ということです。
閉塞した状況の中、苦労の上にさらなる苦労が上乗せされます。
強制を受けたり自由のない立場に甘んじることも少なくありません。
これまでの立場を維持しようと超努力、超忍耐をしますが、
敗北宣言をせざるを得ないことも。
息の詰まりそうな学校、職場、家庭。脱出は困難。
気持ちを鈍感にし、耐えしのぶ。時が過ぎるのをただ待つ。
もともと土星-冥王星が効いている人は
苦労を苦労と思わないので、影響に気がつかないことも。
このトランジットのあと、困難な状況から開放されます。
ひとつの季節が過ぎ去ったことを実感するでしょう。
状況も以前とは違っています。
そして人としても深い変容を遂げているのです。
真の意味で大人になる、という感覚に近いかもしれません。

私は子どもの頃にこの星回りを迎えましたが、父の闘病の時期と符合します。
またトランジットではないですがネイタルの太陽・土星の0度に
SA冥王星が180度を形成したとき、父がガンで亡くなりました。
身内の終末医療の現場に居合わせる状況と
この星回りが一致した人は、私のほかにも何人かいます。
ホロスコープは不思議なもので、代受苦があります。
自分の星を誰かが肩代わりしてくれるのです。
私の場合、父が苦しむ姿を見せてくれました。
このディレクションで父の死の直前に
長年のわだかまりを捨てて和解しました。

このトランジットでは、必要でないものは手放します。
それがずっと苦労してしがみついていたものであったとしても。
キャリアも人間関係も、例外ではありません。

困難な状況の中では、本心があらわになります。
自分に嘘をつける余力はないのです。
優等生ではいられません。弱音も吐きます。
心の中を嵐が吹き荒れるでしょう。
積荷を海に投げ捨てるように、執着していたものを手放します。
最終的に本当に大切なものだけが残ります。

現実は厳しく・・・どんな大病をしようとも、
生きているかぎり、日々の暮らしは続きます。
自分にできることも限られるし
ストレスを感じる出来事もあるでしょう。
しかし、もう自分を偽れません。
そして本当の人生を生きる覚悟を決めるのです。
土星-冥王星の星回りではリミッターが外れます。
底の底につきあたったというという感覚から
もう一度、新たな出発点に立ち返ります。

死にかけたからわかること、
死にかけなかったら、知りえなかったことを
ゆうさんは、身をもって知りました。
今後は多くの人に還元されていくのだと思います。

8月に大阪で再会したとき、
痩せて、ベリーショートになっていたけれど
ゆうさんは元気な笑顔を見せてくれ、
清々しく輝いていました。
ホッとしたし、とても嬉しく思いました。
いつも応援し、賞賛し、励ましてくれるゆうさん、
メールでもたくさんのパワーをくれる方です。
きっと誰にでもそうなのでしょう。
その分、ひとりになったとき、疲れていないかなと
気になりました。

いやだな、無理だな、しんどいな、と思うことには
これからは我慢せずにNOと言ってほしい。
日常生活はやらなくてはいけないことが満載だけれど
なおかつ体調がよくない日もあるでしょうけれど、
楽しいこと、魂が喜ぶことは
ほんの少しずつでも、優先して行ってほしい。
それから・・・病気を乗り越え、生きていてほしいです。

この記事について書いているとき、
北斗晶さんが乳がんの手術、川島なお美さんが胆管がんで亡くなられました。
タイムリーですし、不安をあおることになるのでは、、、と
すっかり筆が進まなくなってしまいました。
しかし、かならずしも病気を意味するわけではないです。

友人は、ASCと土星の合を持ちますが
DESに冥王星がきたときに
両足を骨折しました。
片足だけ骨折するより、両足を骨折したほうが
いっそ自由に動けるのだそうです。
何度もしつこいですが、
かならずしも怪我を意味するわけではありません。
刻苦勉励し、試験に合格した方もいます。
ICとn土星が0度、MCにt冥王星で
長年の不妊治療を経て赤ちゃんを授かった、
でもそれ以外はとりたてて
何も思い当たることがない、という方も
先ほど観ました。

占星術を役立てるには、時期を予測することです。
心配な星回りが来ているときに
検診を受けることは、病気の予防になると思います。

ゆうさんは余命宣告を受けましたが
病気と対峙しました。
危機を乗り越え、生還を果たしました。
ゆうさんの強さ、そして彼女を支えた周囲の人の思いが
奇跡を起こしたのでしょう。

ゆうさんの体験が同じ苦しみを背負っている人にとって
希望になれば、と願っています。


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コメント 3

ゆう

すず先生
こうしてBlogの記事に私の事を取り上げていただき、本当に感謝しております。

ちょうど先生に始めて鑑定していただいて、、そこから私の運命は動き出しました。
ホロスコープをこんな風に詠む方がいらっしゃるんだ、、と感銘を受けたのを覚えています。
生きて、先生にお会いする!が去年の私の目標でした。

今、こうして生きてること…はある意味奇跡で、、病院の先生方も、私自身もよくわかりません。

ただ、、沢山の方の愛を受け取れたから、、こうして生かされたと思っています。

人は生きてると沢山の愛を受け取れるのに、受け取りベタなんだなというか…
委ねる…ということを難しく捉えているのかもしれませんね。それがエゴだったり、、
病気…はそんなつまらないエゴも一瞬にして、崩してしまいます。
病気になり、初めて知った…いや見ようとしなかった自身の醜い姿を見ます。

でも、それと向き合い、受け入れていく過程の中で、すべては感謝と赦し…なんだと。

先生の鑑定通して、、改めて理解できました。ありがとうございます。

先生の占星術が、これからも沢山の方の力に…と願っています。

ありがとうございました。



by ゆう (2015-10-03 14:56) 

リマーナすず

☆ゆうさん、コメントありがとうございます!

サンプルさんになってくださって
ありがとうございました。
ゆうさんのホロスコープを読むことで
私も大切なことに気づかされました。

今回、あらためて土星-冥王星のトランジットについて
調べましたが、
なるようにしかならない、
手放す、諦める、ほうっておく、、、
あらためてコントロールがきかない
星回りであることを実感しました。

ゆうさんは、命を諦めるわけにはいかない、
でも自分の力ではどうしようもないという
崖っぷちでした。
メールでも、
「生きようと思って生きているわけではない、
生かされたのだ」、と書かれていましたね。
そういう悟りを得る星回りなのだと思います。

死に直面すると
神仏や宇宙に生かされる「他力」について
思いを馳せます。元気なとき、運のよいときは
自分の力でコントロールしていると
錯覚しています。

>ただ、、沢山の方の愛を受け取れたから、、
>こうして生かされたと思っています。

>人は生きてると沢山の愛を受け取れるのに、
>受け取りベタなんだなというか…
>委ねる…ということを難しく捉えているのかもしれませんね。
>それがエゴだったり、、
>病気…はそんなつまらないエゴも一瞬にして、
>崩してしまいます。
>病気になり、初めて知った…
>いや見ようとしなかった自身の醜い姿を見ます。

>でも、それと向き合い、受け入れていく過程の中で、
>すべては感謝と赦し…なんだと。

ゆうさんがたくさんの人から注がれた愛は、
神様や宇宙の愛そのもので、
だから奇跡が起きたと思います。
受け取るには、今までの自分が崩される
必要があったのかもしれませんね。

委ねる、コントロールを手放して、ゼロからスタートする。
怖いですよ・・・
でも勇気を出して一歩を踏み出す時期がきます。
感謝し、人を自分を、赦せたら、
愛のエネルギーを受け取ることができたら
奇跡が起きるのかもしれないですね。










by リマーナすず (2015-10-04 10:23) 

リマーナすず

☆YURAさん、コメントありがとうございます。

大変不安な思いをさせてしまい、申し訳ございません。
当然ながら、ゆうさんのチャートとは違います。
またコメント欄から出生データを頂いて占うこということは
していませんので、削除させて頂きますね。
どうぞよろしくお願いいたします。
by リマーナすず (2016-11-06 17:59) 

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