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n太陽とt天王星の0度の時期について② [トランジット]

太陽-天王星の星回りは多くの人にシェアしてもらっているのですが
千差万別だなと思うことも。

一番多いエピソードを順番にご紹介しますね。

①夫(または父親・子ども)の転職、独立・開業

ほとんどの女性は太陽を夫に投影しているのだなと
気づかされますが、いちばんご報告が多いのではと思います。
やはり収入の大半を夫が担っていて、
新しい環境でがんばってもらえるのかどうか
妻としては不安になります。
夫の転職などを機に妻が働きはじめるトランシットでもあります。

②夫(または父親・子ども)と価値観が合わなくなる。

太陽(夫)のイメージを天王星が刷新するので、
現状のままでは夫と末永く暮らしているイメージが持てなくなり、
離婚や別居を選択する人も。
自由や新たな自己表現を求めるトランシットで
相手の常識や制約に収まりきらなくなります。

③職種、専門、専攻を変える。

単に仕事を変えるだけでなく、職種そのものを
大きく変えることがあります。
学生の人は専攻を変えたり、退学して別の学校へ
入り直したり、学業とはまったく畑違いの道を歩む人も。

④課外活動に魅力を感じ、本業より夢中になる。

メインの仕事以上に魅力を感じるものが出てくる。
科学、テクノロジー、占星術などへの興味。

⑤頭でっかちになる。合理主義。
 
 精神は気張っているが身体が追い付かずオーバーヒートしがち。
 心臓関連の疾患に注意。

⑥唐突な予測のできない変化、別離。
 
 やむを得ず仕事のスタイルを変えたり、
 組織を一度、解散する場合も。


ロバート・ハンド氏はn太陽-t天王星0度の星回りについて
このようにアドバイスしています。

「破壊的になる必要はないけれども、制約や制限に対して
辛抱がきく時期ではない。自分自身、どのように変わるべきか
自分の人生をじっくり見極めるべきだし、
あまりに頑固になることは避けなければならない。」


おそらくこの星回りは柔軟性があった方が上手く対処できるのでしょうが、
もともとが頑固で融通のきかない牡牛座で起きるということで、
どのように変化できるか、ということが焦点になるでしょう。



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n太陽とt天王星の0度の時期について [トランジット]

あけましておめでとうございます!
2017年の年末年始は熱が出て寝込んでいたのですが
今年は元気です。
2018年の星回り、みなさんにとって
影響力が強そうなものはなんでしょうか?

私の場合、n太陽にt天王星がやってきます。
天王星は5/16に牡牛座にイングレスしてすぐに
n太陽に重なってきます。

私にとって太陽や天王星は12ハウスや6ハウスマターの
天体なので健康面はとくに気をつけなくてはなりません。
とくに心血管系の病気に注意が必要です。
でも、こういう星回りをきっかけに健康に意識が向かうなら
良いですよね。

天王星は古いパターンを壊す天体なので
これまでの価値観を手放したり

新しいことにもチャレンジしていかなくては
と感じています。
ライツや個人天体、アングルにt天王星、という星回りの人も
多いでしょうが、生産的な表れ方をすることも多く
限界を突破する力をくれるでしょう。

大化けしたい人にとってはチャンスかも?

2018年がみなさんにとって飛躍の年になりますように!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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水星逆行について③ [トランジット]

今回の射手座での水星逆行は影響を強く感じられました。
水星はまだレトログレードゾーンを運行中ですね。

1231-1.jpg

レトログレードゾーン(逆行の影)について
http://hapihapiastrology2.blog.so-net.ne.jp/2016-11-28

スカイプのトラブルが多かったです。
普段使いしている人はまったく問題なかったのですが
久しぶりのスカイプがつながらず延期になってしまった方が
3人も。
あと日付と曜日が違っていたり、
メールが途中で途切れてしまったり。
忘れ物のご連絡が遅れたり。
きわめつけは赤☆(あかほし)ネットの
毎月の星占いを私も担当さんも
すっかり失念していたという・・・
ご迷惑をおかけしてしまった方、本当にすみませんでした!
通販で間違った商品が届いたり、
子どもの学校関連のことなど
ほかにもいろいろありましたが、
とくに大事にいたらず過ごせました。

久しぶりにお会いできた方がいたり
音信不通になってた方からメールが届いたり
楽しいこと、ありがたいこともたくさんありました!

11日までは、逆行の影響が出るかもしれませんが
楽しい年末年始をお過ごしください。
来年もどうぞよろしくお願いいたします!

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n金星とt冥王星の合の時期について [トランジット]

昨日、鑑定させてもらった方々の金星が
生年月日が近いわけではないのに
それぞれ山羊座14.72度と山羊座14.55度、
なおかつ山羊座でもうすぐP新月を迎えるタイミング
というところまで同じで驚きました。
(今、私はHN7ワークの最中なので、こういったシンクロは
起きやすいのですのが)

活動宮の15度付近は芸術や音楽の才能に恵まれると
昔から言われています。とくに山羊座14-15度付近は
琴座のα星ベガの影響を受けとります。
芸術的な才能に加えて執筆の才能にも恵まれ、
多くの人を魅了するとされます。
スタジオジブリの宮崎駿氏もこの度数域にn太陽を持ちます。

2017年11月現在、
やっとトランシットの冥王星が離れていこうとしているので
このあたりに天体がある人には注目しています。
冥王星は離れていくときがつらい星です。
金星の場合は主に愛、お金、才能、対人関係に関する
重苦しい感情と向き合わなければならないことも。
報われなければ、貴重な時間を無駄にしたと思いがちです。

尽くすことも、疑うことも、憎むことも、心を隠すことも
落ち込むことも、愛されるために策をめぐらせることも、
必要な体験でした。
でも、もう手放してリカバリーの時期に入ります。
出生図のコンディションによりますが
ダメージが強い場合、
回復に3年程度かかるのではと思います。

冥王星はたとえトラインやセクスタイルであっても
自分を追い込んでしまい、屈託なく取り組むことを
難しくさせてしまいます。
冥王星が少し離れることで気づくことがあります。
活動宮の14-15度に天体がありスランプを感じていた人は
再び創造力を発揮できるのでは。
いそいで時間を取り戻そう、
すぐに元気になろうとしないこと。
リハビリがたいせつです。
小さな達成感を得られる何かを見つけましょう。

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水星逆行について② [トランジット]

以前、ニューヨークで活躍されている占星家のNOZOMIさんと
エレクショナルの話をしていたとき
「すずさん、水星逆行の<影>は気にしないのですか?私は気にします」と
話してくれたことがあります。
私自身はエレクショナルチャートを作成するとき
水星逆行は避けますが<影>は気にしません。

逆行の<影>とは
Pre-retorograde shadow (逆行前の影)と
Post-retrograde shadow (逆行後の影)のことです。
レトログレードゾーンとも言います。

今年の8月の水星の動きは
Pre-retorograde shadow ・・・8/10-8/30(乙女座14度-29度)
Retorograde・・・8/30-9/22(乙女座29度-14度)
Post-retrograde shadow ・・・9/22-10/7(乙女座14度-29度)

水星が行ったり来たりする度数は乙女座14度~乙女座29度で
8/10から10/7までが水星逆行の<影の領域>でした。

来月、また水星が逆行しますが
Pre-retorograde shadow ・・・12/2-12/19(射手座28度-山羊座15度)
Retorograde・・・12/19-翌2017.1/8(山羊座15度-射手座28度)
Post-retrograde shadow ・・・翌2017.1/8-1/28(射手座28度-山羊座15度)

水星逆行の<影の領域>は射手座28度~山羊座15度の間、
12/2から1/28までの期間になります。

<Pre-retorograde shadow >逆行前の影

逆行の前振りとなる出来事が起きる時期。
何事もポジティブに考え行動することは大切ですが
最初からスムーズに行くだろうと楽観視しすぎないこと。
じきにフラストレーションを感じる状況に進んでいくことを想定し、
油断せず準備を怠らない。障害になりそうなことは取り除いておく。

<Retorograde>逆行

コミュニケーションに行き違いが起こりやすい。
思惑通りにいかないことが多い。不手際も増え、ストレスを感じる。
思案し、内向きになる傾向。
自分の都合だけを考えがち。あるいは相手の都合だけを
押しつけられているように感じる。
問題の再燃。過去を振り返る。懐かしい人との再会も。

<Post-retrograde shadow >逆行後の影

ゆるやかに回復・発展していく。問題解決。失敗から学ぶ。
長所・短所を理解し、柔軟に対応する。
調停、妥協点を見つける。仕切りなおす。
遅まきながらも物事が順調に動き出す。
段階に応じて調整し急がずゆっくり進む。

上記は逆行の一般的な傾向で
特別に何も感じないことも多いです。
しかしネイタルの天体やASC、MCが逆行ゾーンに入るのなら
強い影響を受けることも。

逆行水星と太陽の合

m-2.jpg

水星は地球<+>に接近し、視野を狭めています。

動きも遅く、水星特有の機敏さが減退します。

8月の水星逆行の直前に告白し
「彼とお付き合いすることになりました!
これから結婚へ向かって行きま~す」と
メールをくださった方は水星逆行中に
破局してしまいました。
原因はコミュニケーションに対する考え方が
あまりにも違い過ぎたからでした。

この夏の水星逆行は
魚座-乙女座にノードがトランシットしていたせいか
自分自身では自覚しづらいコミュニケーションの癖が
原因で別れたカップルが多い印象を受けました。

●深酒、酒癖
●暴言、怒鳴り癖
●長文メール
●頻繁なLINE
●数時間に及ぶ長電話(愚痴や悪口)
●深夜の数時間に及ぶオンラインゲームなど

自分では普通と思っていたことが相手にとって
そうではなかったり、相手が普通と思っていることが
自分にとっては無理かも、とひるむことであったり、
これまで気が付かなかった問題に気づく運気だったようです。

ルディアはギリシャ神話の兄弟神プロメテウスとエピメテウスから
順行水星と太陽の合をPromethean
(プロメティアン:独創的で先見の明のある人、変化に適応する人)、
逆行水星と太陽の合をEpimethean
(エピメティアン:後知恵の人、変化を恐れる人)と
名付けています。

ルディアはまたエピメティアン/水星逆行の時期には、
家族、文化といった日常のパターンから離れると良いと述べています。
精神的に成長するサイクルが始まり、心の中に新しい種が蒔かれる時期であると。

占星術はエピメテウス的な学問であると感じます。
過去の膨大なデータからフィードバックを得ているものの
結局は後知恵の解釈に終始するはめに陥りやすいからです。
宇宙のシナリオは人間の思惑を凌駕してしまうけれど、それが面白い。

そして過去の失敗を反面教師として今後に役立てようとする人こそが
プロメティアンになれるのでしょう。


個人秋分について [トランジット]

トランシットの太陽が蠍座に入りましたね。
私は出生の太陽が牡牛座0度にあるので
先日、個人秋分を迎えました。

個人秋分とは、出生の太陽にトランジットの太陽がオポジションになるタイミングの
ことで、誰でも誕生日の半年後に訪れます。一年の折り返し地点です。

久々に<Planet in Transit>のSun Opposition Sunのページを開きました。
改めて読み返すと占星術のロジックに忠実に書かれていることに気づきます。
この本が書かれた頃(1976年)のHand氏は心理占星術の研究家であり
心理学的な視点からのアドバイスが素晴らしいです。

少し大げさというか、厳しすぎるくらいの説明がされています。

要約すると
①他人の野心と自身の野心との間に抵抗が起きる。対人関係が難しいとき。 
②怠慢に注意。しっかりと準備すれば成功するが、そうでなければ
 全てにおいて正しい結果を出すことが難しい。
③独りよがり、傲慢な態度、天狗になることを避けなければ
 これまでの過程がふりだしに戻る。
④新しい事業に加わることは良くない時期。
⑤全てにおいて相互作用がきわめて大切。

誰しも年に一回、個人秋分を迎えますが、
人によっては太陽サインが司る部位の弱点が出やすいようです。
私の場合は出生の太陽付近に土星があるので、誕生日の頃や
今の季節は耳鼻咽喉のトラブルに見舞われがちに。

オポジションはスタート地点から一番遠い場所です。
ここからまた元の場所へ還っていきます。
鷹匠と飛翔する鷹がいちばん遠く離れるポイント。
鳩の群れの中に迷子の伝書鳩を見ることがありますが
本来の役割を見失って戻ることができません。
オポジションもそういう状況に陥りやすいのではと思います。
到達点を過ぎても気を緩めず、さらに心を引き締める必要があります。

⑥今一度、人生における軸、構造を作ること。いろいろな手段で仕切りなおすこと。

私自身のここ最近の出来事として、子どもたちの勉強や生活態度のことで
夫と対立していました。夫は口うるさく注意することが大切という意見ですが
家庭内の仕組みをまず作っていくことが大切だと気づかされました。
当然ながら、子供を思う気持ちはお互いに同じなのです。

飛ぶように毎日が過ぎていくなか、占星術を学んでいて良かった。
個人冬至に向けて心機一転、進んでいこうと思います。


n太陽-t冥王星の0度について② [トランジット]

前回、n太陽-t冥王星0度で亡くなった方のケースを取り上げたので
この星回りを迎える人を不安にさせてしまいました。
今回はそうではないケースを取り上げたいと思います。

サンプルは海部舞さん。占星術セミナーの講師をされています。
「赤ちゃんを呼ぶ占星術講座」に参加してくださったとき
お子さんたちの受胎の星回りをシェアして頂いたのですが
二人目のお子さんを受胎されたとき、
ちょうどn太陽-t冥王星0度の星回りでした。

受胎日蝕のチャート。
翌年6月に男の子をご出産されています。

mai-1.gif

P満月の上での日蝕
(進行法をソーラーアークにすれば、SA月はnヘッドと0度)
n太陽-t冥王星0度以外にも
ASC-t土星0度、MC-t土星90度など。
翌年の2010年には、天王星と土星の180度に
n太陽が巻き込まれ、Tスクエアを形成。
その後すぐの土星回帰。
逆境と人生の節目が重なるケースです

どういったことが舞さんの身に起きたかというと
二人の幼い子供たちを抱えた状態で
ご主人が働けなくなってしまい、
土星回帰のタイミングで離婚されたそうです。

冥王星がトランジットするとき
人生に大きな転換が起きます。
大きな揺り戻しも何度もきます。

元気にならなければと思っても
どうやって元気になったらいいのか
わからない時期で、
そういうときに重要なのは<月>です。

食べる、眠る、身の周りのことをする。身近な人の世話をする。
日々の営みは月の管轄です。
月は文字どおり<月並み>なことを繰り返す力。
環境をととのえ、辛抱強く日々を重ねることができれば
復活、再起の時期はめぐってきます。

舞さんもその後再婚され、今は幸せにされています。
冥王星の星回りのあと、立ち直れず引きずっている人もいますが
目覚ましい活躍をされる人もまた多いものです。

太陽に限らず、冥王星がやってくるときは
集中的にその天体のテーマに打ち込めると良いと思います。

この記事は最初に書いたものが消えてしまって
しばらく放置していたら
鑑定では出生図に太陽-冥王星のハードを持つ方が続きました。

牡羊座太陽-天秤座冥王星180度を持つ人は
「こんな人生、生きていても意味がない」と思っていたとき
強盗にナイフで背中を刺される経験をされたそうです。
療養を余儀なくされましたが
これまでの生き方を振り返るきっかけになったのだとか。

太陽-冥王星は極限の出来事を体験しやすいですが
あとから再評価できる星回りでもあります。

人生の一つの章が閉じ、次のステージへと
押し出される時期となるでしょう。

サンプルになってくださった海部 舞さん、ありがとうございました。

海部 舞さんのホームページ
http://hoshino-mai.org/


n太陽とt冥王星の0度の時期について [トランジット]

今日は以前よく電話鑑定させて頂いたRさんの命日です。
2012年の年末に行方不明になり
亡くなられた日はわからないのですが
見つかったのが翌年の7月7日で、この日が命日になりました。

先日、吉祥寺の「赤ちゃんを呼ぶ占星術講座」に
参加してくださったホシハルカさんが
「ずっと前にあさひたか子さんのサロンのオープニングセレモニーで
 ご一緒させて頂いたことがあるのですよ」と
話してくださり、ハッとしました。
いつも電話で話すのみだったRさんと初めてお会いしたのも
このときだったのです。

1960年生まれの方で、私より9つ年上でしたが
とても可愛らしい方でした。
モデルのお仕事をされていました。

r-1.gif

蠍座の金星はMCと0度でノーアスペクト。
女性としていつまでも美しく、愛される存在でいることを
目指されていたように思います。
月のサインは水瓶座で、アスペクトは海王星とスクエアのみ。
不安感が強く、助けを求めてすがりつくようなところがありました。

よく鑑定させて頂いていた2011年~2012年は彼女にとって厳しい星回りでした。

r-2.gif

MC、金星にt海王星がスクエアになり
t土星がn海王星と0度、n月にもスクエアを投げかけ
n太陽-n土星0度にt冥王星がやってきていました。
そしてMCの上で日食も起きました。

どういったことがRさんの身に起きたかというと
彼女は家庭のある裕福な男性に生活費の面倒を見てもらっていたのですが
相手の経済状況が厳しくなり、
「これからは自活していってほしい」と
援助を打ち切られてしまったのでした。
モデルのお仕事以外にもいくつかパートを始められたけれど
続かなかったようです。
故郷に帰ろうかな、とも話されていましたが
年老いた両親は世間体を気にして戻ってきてほしくないと
いうことでした。「とても田舎だから」と。
更年期の症状が出て、ホルモン治療もされていました。
心身ともにつらかったようです。

同じ頃、冥王星的な占い師の人と知り合い
金箔エステのサロンを開業するよう勧められ、
言われるがままに貯蓄のほとんどをリフォームにつぎ込んでいきました。
その後、その占い師の人とも揉めてしまい・・・
サロンもスタートしてすぐに止めてしまったのでした。
その年の年末、実家に帰省してすぐにコンビニへ行くといって
姿を消してしまわれました。

「自立していけるようがんばる」と話されながらも
「結婚したい、パートナーがほしい、」が私が聞いたRさんの最後の言葉でした。

出生の太陽に冥王星がやってくるとき、
人生をやり直すことが多いです。
極限の体験をすることもあるでしょう。
Rさんの場合はt冥王星-n土星0度の時期でもあり、
経済的な問題で出た場合、破産寸前までいくことも。

Rさんは52歳の誕生日の前後に亡くなられたけれど
50代から金星を生きることから太陽を生きることへ
向かおうとされました。
勇気があった、じゅうぶんがんばられたと思い返されるのです。


n土星とt冥王星の180度の時期について [トランジット]

今回の記事はゆうさんのために書いています。
ゆうさんは関西在住の占い師さんです。

去年の4月、カーディナルクロスの最中、
ガンが発覚しました。原発巣は直腸。
すでに肝臓に転移しており余命宣告をされました。

ネイタル土星に対するトランジット冥王星の180度、
彼女は今、このトランシットの影響下にいます。

高熱が出て倒れ、病院を受診したときのチャート

you-1.gif

①n土星とt冥王星の180度。蟹座の土星はゆうさんにとって
 ASCと12ハウスの支配星
②n月にt土星の180度。牡牛座の月はゆうさんにとって
 6ハウスの支配星
③n冥王星に対してSA月が90度。SA月は6ハウスを運行
④n海王星にSA天王星が0度、SA太陽が90度
⑤n火星に対してSA水星・金星の0度が90度

ASCの支配星と12ハウスの支配星が6ハウスと関わり、
ハードなトランジットを受けた場合、
ときに健康問題として現れます。

ゆうさんは職場に冥王星的な人物がいて
強いストレスを感じていました。なのでガンが見つかる前は
健康問題ではなくそちらで象意が出ているのかも、
とも考えました。
Aで象意が出たからBでは出ない、たとえば
金星ならば、お金の問題で天体のエネルギーを消化したから
愛情問題は免れる、ということがあります。

大難が小難になるか、またはその逆なのかは、
出生図のコンディションによります。

ゆうさんは出生図に6ハウス土星を焦点とする
クインデチレのYODを持っていました。

151001ブログ用・クインデチレ.jpg


強迫的な傾向が二つ重なることで
自分を急き立て追い詰める性質がさらに強まります。

土星はHN2でいくつものミッドポイントの焦点になっています。

151001ブログ用・ミッドポイント.jpg

土星=太陽/火星=水星/ヘッド=金星/ヘッド=水星/海王星=金星/海王星
  =木星/MC
これらにt冥王星がコンタクト。

Lauren Delsack氏の著作<How emotional conflicts trigger Disease>では
感情的なショックや痛みがどのような病気を引き起こすかについて
考察されています。病気は体質や生活習慣によって
引き起こされるものですが、苦しい、厳しい感情体験のあとに
病気が見つかるケースもあります。
腸の病気は消化しきれない怒りや不満、
とくに直腸はなわばり、自分の居場所を見つけられない恐怖に
関係するそうです。象徴としては蠍座、冥王星関連のストレス。

身体は我慢の限界を教えるために
病気になったのかもしれません。

ゆうさんは日本で初めての試験治療に参加できることになり
抗がん剤治療を1年間続けられました。
一度に二種類の抗がん剤を投与したそうです。
つらい治療だったでしょう。
しかし、薬はかなり効いたようで、
手術できるまでに腫瘍が小さくなり、跡形もなくなりました。
優秀なドクターが医療チームを組んで、
全力で治療に当たってくださったのだとか。
n木星は6ハウス土星に120度、トランシットの木星も
6ハウス土星に0度・・・
木星の助けがあったのではと思います。

年末、t土星がp月に0度、n月に正確に180度を形成した頃
ゆうさんは意識不明になり、死の瀬戸際まで近づきました。
三途の川を渡るのを
亡くなったお母様が引き戻してくれたのだとか。

ゆうさんの星回り、
その中でも土星-冥王星の180度について取り上げたいと
思います。今回は天王星も90度をとったので
より激しい出方をしたでしょう。

この星回りは多くの人にシェアしてもらっていますが
必ずしも病気で出るとは限りません。
ただゆうさんのようにハードなトランジットを受ける天体が
ASC支配星や12ハウスの支配星で6ハウスとも関わる場合、
あるいはライツにも関わる場合は、健康問題に注意してください。
ゆうさんと誕生日が二日違いの方も知っていますが
健康面では出ていません。

仕事、学業、家庭、両親、恋愛、対人関係など
さまざまな分野での影響があります。

自分の意思ではどうにもならない状況になるのが
このトランジットの特徴です。
辛抱の時期、ということです。
閉塞した状況の中、苦労の上にさらなる苦労が上乗せされます。
強制を受けたり自由のない立場に甘んじることも少なくありません。
これまでの立場を維持しようと超努力、超忍耐をしますが、
敗北宣言をせざるを得ないことも。
息の詰まりそうな学校、職場、家庭。脱出は困難。
気持ちを鈍感にし、耐えしのぶ。時が過ぎるのをただ待つ。
もともと土星-冥王星が効いている人は
苦労を苦労と思わないので、影響に気がつかないことも。
このトランジットのあと、困難な状況から開放されます。
ひとつの季節が過ぎ去ったことを実感するでしょう。
状況も以前とは違っています。
そして人としても深い変容を遂げているのです。
真の意味で大人になる、という感覚に近いかもしれません。

私は子どもの頃にこの星回りを迎えましたが、父の闘病の時期と符合します。
またトランジットではないですがネイタルの太陽・土星の0度に
SA冥王星が180度を形成したとき、父がガンで亡くなりました。
身内の終末医療の現場に居合わせる状況と
この星回りが一致した人は、私のほかにも何人かいます。
ホロスコープは不思議なもので、代受苦があります。
自分の星を誰かが肩代わりしてくれるのです。
私の場合、父が苦しむ姿を見せてくれました。
このディレクションで父の死の直前に
長年のわだかまりを捨てて和解しました。

このトランジットでは、必要でないものは手放します。
それがずっと苦労してしがみついていたものであったとしても。
キャリアも人間関係も、例外ではありません。

困難な状況の中では、本心があらわになります。
自分に嘘をつける余力はないのです。
優等生ではいられません。弱音も吐きます。
心の中を嵐が吹き荒れるでしょう。
積荷を海に投げ捨てるように、執着していたものを手放します。
最終的に本当に大切なものだけが残ります。

現実は厳しく・・・どんな大病をしようとも、
生きているかぎり、日々の暮らしは続きます。
自分にできることも限られるし
ストレスを感じる出来事もあるでしょう。
しかし、もう自分を偽れません。
そして本当の人生を生きる覚悟を決めるのです。
土星-冥王星の星回りではリミッターが外れます。
底の底につきあたったというという感覚から
もう一度、新たな出発点に立ち返ります。

死にかけたからわかること、
死にかけなかったら、知りえなかったことを
ゆうさんは、身をもって知りました。
今後は多くの人に還元されていくのだと思います。

8月に大阪で再会したとき、
痩せて、ベリーショートになっていたけれど
ゆうさんは元気な笑顔を見せてくれ、
清々しく輝いていました。
ホッとしたし、とても嬉しく思いました。
いつも応援し、賞賛し、励ましてくれるゆうさん、
メールでもたくさんのパワーをくれる方です。
きっと誰にでもそうなのでしょう。
その分、ひとりになったとき、疲れていないかなと
気になりました。

いやだな、無理だな、しんどいな、と思うことには
これからは我慢せずにNOと言ってほしい。
日常生活はやらなくてはいけないことが満載だけれど
なおかつ体調がよくない日もあるでしょうけれど、
楽しいこと、魂が喜ぶことは
ほんの少しずつでも、優先して行ってほしい。
それから・・・病気を乗り越え、生きていてほしいです。

この記事について書いているとき、
北斗晶さんが乳がんの手術、川島なお美さんが胆管がんで亡くなられました。
タイムリーですし、不安をあおることになるのでは、、、と
すっかり筆が進まなくなってしまいました。
しかし、かならずしも病気を意味するわけではないです。

友人は、ASCと土星の合を持ちますが
DESに冥王星がきたときに
両足を骨折しました。
片足だけ骨折するより、両足を骨折したほうが
いっそ自由に動けるのだそうです。
何度もしつこいですが、
かならずしも怪我を意味するわけではありません。
刻苦勉励し、試験に合格した方もいます。
ICとn土星が0度、MCにt冥王星で
長年の不妊治療を経て赤ちゃんを授かった、
でもそれ以外はとりたてて
何も思い当たることがない、という方も
先ほど観ました。

占星術を役立てるには、時期を予測することです。
心配な星回りが来ているときに
検診を受けることは、病気の予防になると思います。

ゆうさんは余命宣告を受けましたが
病気と対峙しました。
危機を乗り越え、生還を果たしました。
ゆうさんの強さ、そして彼女を支えた周囲の人の思いが
奇跡を起こしたのでしょう。

ゆうさんの体験が同じ苦しみを背負っている人にとって
希望になれば、と願っています。


月-天王星について [トランジット]

年明けからなぜか妊婦さんとお話する機会が続いたのですが、
去年の10月8日の月蝕や10月24日の日蝕の影響が強烈だったのだということに
思い至りました。
経験上、日蝕の3~4ヶ月後に妊娠報告を受けることが多いのです。

ただ今回は予期せぬ妊娠をされる方が多く、
いつもとは感じが違っています。

「一人目を授かるのにとても苦労したので思いがけず
 授かり、びっくりした」という嬉しいご報告もあったのですが
「夫と別れようと思っていたのに出来てしまった」
「生まれたら夫と別れようと思う」
「経済的に不安、生まれたら新しい職を探さなければ」
「新生児の世話をしながら、仕事も可能な限りがんばる」
など安心して出産、子育てする状況ではない人が多い印象を受けました。
せっかく授かったのに、事情が許さず中絶の決断をする人も。

10/8の月蝕は天王星食になっています。10-8-eclips-1.gif

今は天王星とノード軸が近いので
月が天王星を隠す天王星食が起きやすくなっています。
最近では1/25に起きました。

uranus-eclips-3.gif

古典占星術では日蝕、月蝕と同様、星食(OCCULTATION)についても
あまり肯定的に解釈しません。エレクショナルでは
食になる天体は影響が弱まるので避けた方が良いとします。
天王星については、突発的な変化や物事をくつがえす傾向が
月によって抑えられると考えます。

おそらく現在、月のノードと天王星が触れている影響だと思うのですが
多くの人が抑えきれない感情を隠し、平穏に日常をこなしているといった感触があります。
出生天体(とくに月)が天秤座、牡羊座、蟹座、山羊座にある人は
強い自覚が出るでしょう。

行き場所のない、吐き出すこと出来ない激しい感情、
悶々と溜め込むしかないフラストレーション、
何かを隠しておかねばならない状況など。
平気な振りをして表には出さずにいるけれど
破裂しそうな思いを胸に抱え込んで、地味に耐えています。

日本人の感性として<隠す>ということは、包むことや慎むこと、秘めることに
関係しています。大切なものは包み隠すのです。
たとえば外国ではチップはお金のまま渡しますが
日本人はそのままではなく懐紙や半紙に包んで渡すという文化があります。
お金とともに気持ちも包むのです。
神社のお守りも何重にも包んであります。
感情を出すことを控えたり慎んだりするのは
相手や自分の心を大切に守るためでもあります。
「包」という文字は子宮の中に胎児がいることを表した
象形文字なのだそうです。
占星術の象徴では月の管轄です。

しかし月が包み込んでいるのは天王星ですから
感情が爆発しそうなこともあるでしょう。
張り詰めたエネルギーを建設的な方向にへ振り向けたいものです。

自分の殻を破りたい人にはチャンスの星回りなのだと思います。
生まれ変わりたい、外に出たいともがいている人は
ちょうどこういったトランジットと呼応しやすいようです。

冥王星の90度も加わり内面にとても圧力がかかる配置なので
爆発卵(電子レンジでつくったゆで卵)のように
内側から吹っ飛んでしまう場合もあるでしょう。
一触即発の危険性。
大切なものを壊してしまうのは一瞬です。

心の中に押しとどめている思いをブレイクスルーの起爆剤として、
あるいは強いモチベーションとして今後の糧にしていけるか。
身ごもっている天王星の激しいエネルギーを制御不能にせず
いかに育てていけるか、穏やかで平和なものに転換していけるかどうか
ということもイメージできれば、と思います。


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